水素結合形成に基づく分離モードを有するキャピラリー電気泳動法の開発
Project/Area Number |
07772135
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Gifu Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
江坂 幸宏 岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (70244530)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | キャピラリーゾーン電気泳動 / 水素結合モード / ポリエチレングリコール / 置換安息香酸 / 温度依存性 / 尿素 / 核磁気共鳴スペクトル |
Research Abstract |
研究代表者は、キャピラリー電気泳動法(CE)に用いる電解液にポリエチレングリコール(PEG)を含有させることで、溶質を水素ドナー、PEG分子を水素アクセプターとする水素結合形成に基づく分離モードがCEに導入されることを明らかにした。以下、具体的に結果を報告する。 モデル試料として、各種官能基を有する一置換安息香酸及び安息香酸を用いて、PEG含有マトリックスによるCEを行ない、その泳動挙動を観察した。この結果からPEG-溶質間の相互作用を理論的に評価し、PEG濃度上昇に対する泳動挙動の変化が溶質官能基の水素ドナー性で説明されることを示した。 キャピラリーの温度上昇に対するPEG-溶質間の相互作用の強さの変化を評価し、水素ドナー性の官能基を有する試料に選択的に相互作用の減少があることを示した。これは、水素結合の温度依存性と一値するものであり、PEG-溶質間の相互作用が水素結合性のものであることを支持する結果である。結果から求めた水素ドナー性試料の相互作用に関するエンタルピー変化(ΔH)は1kcal/mol前後であり、溶質を安定化させる分子が水からPEGに変わるときのΔHとしては妥当な値である。また、温度は実際の分離をコントロールする上での有効なファクターと成り得ることが示された。水素結合の競争分子として高濃度(10M)の尿素を電解液に添加したところ、PEG-溶質間の相互作用が顕著に減少し、この分離系に水素結合性の相互作用が存在することをさらに支持した。 クロロフォルム中におけるフェノール性水酸基とPEG分子間の相互作用をNMRを用いて観察したところ、溶液中のPEG濃度の上昇に従い水酸基の水素一酸素間の結合が伸びることが示され、水酸基とPEG分子間の水素結合の存在が明確に示された。分離系においても、強度は低いものの同様の相互作用が生じているものと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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