Project/Area Number |
07772163
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齋藤 秀之 京都大学, 医学研究科, 助手 (40225727)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 薬物輸送 / ペプチドトランスポータ / 腸管吸収 / β-ラクタム抗生物質 / 尿細管分泌 / 有機アニオン / cDNAクローニング |
Research Abstract |
薬物の腸管吸収及び腎排泄はベクトル的な経細胞輸送過程であり、上皮細胞膜を構成する刷子縁膜(管腔側)と側底膜(血管側)に局在する輸送系(トランスポータ)の介在によって制御されている。本研究では、PCR法及び外来遺伝子発現系を応用し、薬物トランスポータ群のクローニングとそれに基づく構造・機能解析を目的とした。 1)ペプチドトランスポータのcDNAクローニングと構造・機能及び組織分布 家兎オリゴペプチドトランスポータPEPT1のアミノ酸配列を参考にPCR法を応用してラットに発現している2種類のペプチドトランスポータのcDNAを単離した。クローン化したラットPEPT1及びPEPT2は、それぞれ710個及び729個のアミノ酸からなる12回膜貫通型タンパク質であった。ノーザンブロット分析並びにPCRによって両トランスポータの臓器分布を調べた結果、PEPT1の発現は小腸に最も多く、腎皮質にも存在すること、一方PEPT2は腎にほぼ特異的に発現していることが示唆された。抗PEPT1抗体を用いてウェスタンブロッティングを行ったところ、PEPT1は十二指腸、空腸及び回腸に強く発現していたが、結腸や直腸では検出されなかった。さらに、免疫染色によってラット小腸並びに近位尿細管刷子縁膜にPEPT1の局在していることが確認された。外来遺伝子発現系を用いた機能解析によって、ラットPEPT1及びPEPT2はβ-ラクタム抗生物質等のペプチド類似薬物を認識し輸送することが明らかとなった。 2)腎有機アニオントランスポータのcDNAクローニング及び構造機能解析 肝有機アニオントランスポータ(oatp)のアミノ酸配列を基に、腎尿細管特異的に発現している新規有機アニオントランスポータ(OAT-K1)のcDNAをクローニングした。ラットOAT-K1は、一部の腎排泄型アニオン性薬物の尿細管側底膜輸送を媒介していることが示唆された。
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