Project/Area Number |
07772176
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
坂根 郁夫 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10183815)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ジアシルグリセロールキナーゼ / ジアシルグリセロール / ホスファチジン酸 / プレクストリンホモロジードメイン / EPHチロシンキナーゼ / 亜鉛フィンガー / アイソザイム / cDNAクローニング |
Research Abstract |
ジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)は、基質のジアシルグリセロールと反応産物のホスファチジン酸の両者とも種々の生理活性を持つことが報告され、近年は細胞刺激情報伝達系の研究においても注目されている。DGKには多数のアイソザイムが存在することが示唆されているが、このDGKスーパーファミリーを構成するアイソザイム分子の全貌とそれぞれの生理的役割、構造・機能相関など明らかにすべき課題が多い。 これまでに3種のほ乳類のDGKアイソザイムがcDNAクローニングされているが、これらは全て同様の基本構造(2個のEFハンド、2個の亜鉛フィンガーと触媒領域)を持っていた。そこで、既知のDGKに共通するアミノ酸配列を基にしたRT-PCRを行い、新たなDGK分子のクローニングを試みた。その結果、ヒト精巣及びHepG2細胞のcDNAライブラリーから新たなクローン(コードする蛋白は1,169個のアミノ酸からなり計算分子量は130,006)を得た。この酵素は興味深いことに、多くの細胞情報伝達系に関与する蛋白に存在するプレクストリンホモロジードメインをN末端に持っていた。更に、このC末端は、レセプター型チロシンキナーゼの第4のサブファミリーであるEPHファミリーのC末端(活性調節領域の一部であるとされる)と高い相同性を示した。また、その活性は他のアイソザイムの共通のアクチベータ-であるホスファチジルセリンによって阻害された。ノーザンブロット解析により本アイソザイムは骨格筋や精巣に多く発現しており、この分布パターンはこれまでにクローニングされた3種のアイソザイムのどれとも異なっていた。このことは、それぞれの細胞、組織が別々の刺激情報伝達系により制御される種々のDGKアイソザイムを発現していることを示している。
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