Project/Area Number |
07772245
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
応用薬理学・医療系薬学
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
村山 典惠 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90219949)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | リトコール酸6β位水酸化 / CYP3A / BrMB / 胆汁酸 |
Research Abstract |
従来、代謝産物がUV吸収を持たないリトコール酸の代謝活性の測定は、in vitroで^<14>Cラベルした基質を用い、放射比活性より測定を行っていた。今回、蛍光標識試薬のBrMB(3-bromomethyl-7-methoxy-1,4-benzoxazin-2-one)を用いリトコール酸分子中の-COOHと反応させる事により、蛍光活性を持った代謝産物をHPLCで分離、検出した。SD無処置雌雄ラット肝ミクロゾームを用い活性を測定したところ、各々1.40±0.15nmol/mg/min,1.21±0.22nmol/mg/minで両者の活性の間には著しい性差は認められなかった。さらに各種誘導剤の影響について、雄ではクロフィブレート投与により活性はわずかに上昇したがフェノバルビタール投与では、著しい変化は認められなかった。一方雌ラットではクロフィブレート投与により雄と同様にわずかに活性の増加が認められたがフェノバルビタール投与では雄と異なり、活性は著しく増加した(2.19±0.30nmol/mg/min)。生体内基質として知られているテストステロンの6β位水酸化反応にはCYP3Aが触媒しているが、リトコール酸の6β位水酸化反応に対しても同酵素が関与しているか否かについて検討する為に、無処置及び各誘導剤投与ラット肝ミクロゾーム中のCYP3A含量を測定した。クロフィブレート及びフェノバルビタール投与により雌雄ラット共にCYP3A含量には著しい増加が認められたがいずれの場合も雄の方が雌よりも高い値を示した。リトコール酸6β位水酸化活性とCYP3A含量の間には雄ラットで良い相関が認められた。さらにCYP3Aに対する抗血清を用いた阻害実験を行ったところ、雌雄ラットとも抗血清添加量に依存した著しい活性の阻害が認められた。以上の結果からリトコール酸の6β位水酸化反応にはCYP3A分子種の関与しており、さらに活性に性差の認められない事から、此れ迄に既知のCYP3A分子種とは異なる可能性が示唆された。リトコール酸の水酸化反応にはCYP2C6の関与が報告されている事から、CYP2C6に対する抗血清を用いて阻害実験を行ったところ雌雄とも活性に著しい変化は認められなかった事からCYP2C6の関与はCYP3Aに比べて非常に小さいものと示唆された。最近雄ラット肝よりCYP3A分子種のnewform、CYP3A18についての報告も有り、リトコール酸6β位水酸化反応への関与についても期待される。現在いくつかのCYP3A分子種をコードするDNAをCOS-Iに発現させ各々についてリトコール酸6β位水酸化活性測定を行う予定である。
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