Project/Area Number |
07780106
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
|
Research Institution | Asahikawa University Women's Junior College |
Principal Investigator |
坂田 知子 旭川大学女子短期大学部, その他部局等, 講師 (20258750)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 乳児 / 皮下脂肪断面積 / 筋断面積 / 運動発達段階 / 筋断面積比 |
Research Abstract |
【目的】本研究では、匍匐運動開始前後の発達段階にいる乳児を対象として、縦断的観察法によって乳児の形態発育と運動発達の関連性を明らかにすることを目的とした。特に、形態発育では従来より測定されいる身長や体重などの項目に加え、皮下脂肪厚や筋厚を超音波断層装置を用いて測定し、それらの発育と運動発達の関連性を言及することを目的とした。 【方法】対象は、北海道旭川市の乳児保育園に通園する0歳児8名(男児7名、女児1名)とし、週1回、身長、体重、頭囲、胸囲、上腕囲、大腿囲、皮下脂肪厚、筋厚を測定した。皮下脂肪厚および筋厚は、超音波断層装置を用いて、上腕前部、上腕後部、腹部、肩甲骨下部、大腿前部、大腿後部の6部位を測定した。周径部、皮下脂肪厚および筋厚から上腕部および大腿部の断面積を推定した。また、上腕部および大腿部それぞれの皮下脂肪および筋の断面積を加えた値を皮下脂肪断面積合計値および筋断面積合計値として指標に加えた。さらに、推定した筋断面積に対する皮下脂肪断面積の比率も算出した。 【結果】測定を実施した0歳児8名中、匍匐運動開始以前から直立二足歩行開始後まで追跡可能な対象児は2名(A児-男児、測定開始週齢22週、測定開始時発達段階「3:両側に寝返る」;B児-男児、測定開始週齢32週、測定開始時発達段階「5:いつまでもひとりで座れる」)であり、特に、欠損値が少なく、明らかな傾向が認められたのはA児であった。A児の皮下脂肪断面積合計値では、匍匐運動開始以前から匍匐運動開始時にかけて皮下脂肪には増加傾向が認められたが、匍匐運動開始後から直立二足歩行開始にかけて減少傾向に変化し、その後、定常状態が続いた。一方、筋断面積合計値では、匍匐運動開始以前から増加傾向が認められ、その傾向は、直立二足歩行開始時まで続いた。その後、定常状態が約10週続いた後、再び増加傾向が認められた。この結果、筋断面積に対する皮下脂肪断面積の比率では、測定開始時から匍匐運動開始時にかけて徐々に増加し、その後直立二足歩行開始時まで減少し、さらに、直立二足歩行開始後約0.6前後で定常状態となった。これらの傾向は、昨年度の横断的手法を用いた研究と一致する結果となり、乳児の皮下脂肪や筋の発育が、運動発達と深く関連する可能性を指摘できると考えられる。
|