Project/Area Number |
07780149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educational technology
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
古田 貴久 群馬大学, 教育学部, 講師 (60261822)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 数学教育 / 物理学教育 / コンピュータシミュレーション |
Research Abstract |
本研究の目的は、1階線形微分方程式の数学的理解が、物理的現象を体験することを通じてどのように変化していくか、その認知過程を心理学実験を実施し、明らかにすることである。20名の学部学生に対して事前に微分・積分の基礎学力を補強する課題を出した。どうじに、物理的現象の体験において、真正の物理現象を経験する場合と、コンピュータシミュレーションによって経験した場合の認知的相違を明らかにすることも目的としている。実験では、まず、物理現象を記述した微分方程式問題を出題し、その解法を説明した。次に、その問題が題材とした現象を、実物器具あるいはコンピュータシミュレーションによって体験させた。このとき、被験者は、現象のそれぞれのパラメータを変化させることで、各人が知りたい箇所を重点的に見当することができるものとした。最後に、物理現象の理解度テストを行なった。結果の詳細は分析中であるが、これまでのデータ解析から、以下のようなことがわかった。まず、今回の実験においてはコンピュータを利用しても、しなくても、物理現象に対する理解度テストの得点に違いはなかった。しかしながら、被験者の言語報告内容は、コンピュータを使った被験者のほうがより理解できたとするものが多いようである。また、従来からいわれているような、コンピュータシミュレーションを行なうことによって実験回数を増やすことができるという結果は、今回の研究からは得られなかった。すなわち、両群の実験回数に有意差はなかった。しかしながら、実験時間の長さについては、シミュレーションのほうがずっと短かった。今後は、理解度テストの妥当性を検討すると同時に、それぞれの群の被験者が物理実験においてとった実験方略および、発話プロトコルを子細に分析する予定である。
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