擬似ベクトル・プロセッサのためのコード最適化の研究
Project/Area Number |
07780223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
計算機科学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山下 義行 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (20220353)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | コード最適化 / ソフトウェア・パイプライン / レジスタ割付 |
Research Abstract |
擬似ベクトル・プロセッサでは、レジスタの論理番号をプログラムから動的に変化させうる点が最も大きな特徴である。これをスライド・レジスタ等と呼んでいる。この特徴のため、レジスタ干渉は容易に回避可能となり、ソフトウェア・パイプライン化の際の命令スケジューリングは非常に簡素なものとなる。しかし、変化するレジスタ番号の扱いが難しく、逆にレジスタ割付アルゴリズムに従来手法がほとんど適用できないという問題があった。 今年度の本研究では、このレジスタ割付に以下のような大きな進歩が見られた。 (1)昨年度までに開発済みのレジスタ割付アルゴリズム(レジスタ色塗りアルゴリズムにレジスタ番号の変化の情報を埋め込んだアルゴリズム)について、理論的な解析が進み、アルゴリズムが簡素化された。 (2)Fat Cover Algorithmと呼ばれる、色塗りアルゴリズムとは全く別の系統のレジスタ割付アルゴリズムを擬似ベクトル・プロセッサ用に拡張するとができた。通常のFat Cover Algorithmでは、ひとつのレジスタを1周の輪と見なすが、本拡張では、スライド・レジスタは2周の輪と見なせるという理論的にも興味深い性質が明らかとなった。 (3)レジスタの変化を螺旋階段と模することで、(1)、(2)とも異なる擬似ベクトルプロセッサ独自のレジスタ割付アルゴリズムを開発した。 (4)上記(1)、(2)、(3)について、アルゴリズムの統合的な評価実験に着手した。 本研究では、当初、擬似ベクトル・プロセッサのための応用的発展的なコード最適化技法の研究も行う予定であったが、上記のようにレジスタ割付アルゴリズムの研究がめざましく進んだため、研究目標をそれに絞り込んだ。
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Report
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Research Products
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