Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
半導体集積回路などの製造工程において,電気的陰性(負性)の強いガスを用いたプラズマプロセスが広く利用されている。最近では,エッチングにおける基板損傷などを低減する観点から,負性プラズマ中での負イオンの振る舞いが特に注目されている。本研究は,高速マイクロ波干渉計を用いて,材料プロセス用プラズマ中の負イオンの挙動を詳しく診断することを目的としている。本年度は,研究計画調書および交付申請書に記載した研究計画に従い,以下の項目を実施した。 1.ヘリコン波放電高密度CF_4プラズマ発生装置に35GH_Zマイクロ波干渉計を設置した。CF_4プラズマでは,プローブ・チップ表面への絶縁膜の堆積のために,静電プローブによる電子密度測定が困難である。そこで,先ず,設置したマイクロ波干渉計により電子密度の時間変化を高時間分解で測定した。 2.ヘリコン波放電CF_4プラズマでは,放電rf電力が遮断された直後のアフタ-グローにおいて,F^-が効率的に発生する。飛行時間型質量分析器によりF^-を測定し,それと同時にマイクロ波干渉計で電子密度の時間変化を詳しく測定した。実験結果は電子が中性ラジカル等に解離性付着する過程を如実に示しており,これをもとにF^-の生成過程についての検討を進めた。 3.同上のCF_4プラズマにパルス変調を施した場合のF^-と電子密度の時間変化を同時測定し,負イオン生成にとって最適な条件を明らかにした。 4.ヘリコン波放電酸素プラズマ発生装置にマイクロ波干渉計を設置した。 CF_4プラズマの場合と同様に,電子密度と負イオン(O^-)密度の時間変化を測定し,検討を加えた。 5.以上により,レーザー光脱離法とマイクロ波干渉計を組み合わせた方法による負イオン密度の絶対値測定の準備が整った。最終的な実験に間もなく取りかかる予定で,有意な結果が得られるものと期待される。
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