Project/Area Number |
07780476
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境保全
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
石橋 康弘 長崎大学, 環境保全センター, 助手 (00212928)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | セレン / 廃液処理 / フェライト法 / 凝集沈殿法 / マグネタイトコーティング |
Research Abstract |
その特性によりさまざまな分野で利用されているが、毒性の強い物質でもあり、水質汚濁防止法では「人の健康にかかわる物質」として排出が規制されているセレンおよびその化合物を含有する廃液の処理法を確立するために、有害重金属類の処理法である凝集沈殿処理法、鉄粉処理法、フェライト処理法で処理を行い、処理水中のセレン濃度を測定した結果、処理水中からはセレンはほとんど検出されなかった。しかし、スラッジ中にもセレンは含まれておらず、セレンが揮発しやすい物質であるため、反応熱による液温上昇のために揮発してしまったのであろうと推測された。 反応液の温度を上昇させないために、反応器を冷却してそれぞれの方法で処理を行った結果、凝集沈殿法では処理が可能であるが、固液分離後えられたスラッジ(汚泥)を溶出試験した結果セレンの溶出がみられた。また、鉄粉法とフェライト法は温度を上昇させないと反応がうまくいかず、処理ができなかった。 そこで、凝集沈殿法とフェライト反応法を組み合わせることにより、冷却しながら凝集沈殿法で処理し、処理後えられたスラッジに冷却しながらマグネタイトコーティングを行い、えられた処理水の分析とスラッジの溶出試験を行った結果、処理水からはセレンは検出されず、スラッジからもセレンの溶出がほとんどなかった。 以上の結果より、セレンおよびその化合物を含有する廃液の処理法として、低温で凝集沈殿法とフェライト法を組み合わせた方法が有効であり、えられたスラッジからもこれらの溶出が少なく再利用が可能であるということがわかった。 なお、今後の課題として、この方法による処理条件の設定と処理領域の確認を行う必要がある。
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