Project/Area Number |
07780573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
四方 哲也 大阪大学, 工学部, 助手 (00222399)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | ランダムタンパク質 / 溶解性 / 疎水性 / 配列空間 / アミノ酸組成 / 人工タンパク質 |
Research Abstract |
タンパク質は、20種類のアミノ酸からできたヘテロポリマーである。そのアミノ酸配列から考えられる多様性は、莫大である。アミノ酸を、疎水性のもの、親水性のもの、正電荷を持つもの、負電荷を持つものに分けたとしても、100アミノ酸からできたタンパク質は、4^<100>=10^<60>種類からなる。一方、現在知られているタンパク質は10^<4〜5>程度である。すると、天然のタンパク質は、この広大な配列空間の中で、どの程度特別な存在なのだろうか。 そこで、ランダムなアミノ酸配列をもつ人工タンパク質のライブラリーを以下の手順で作成した。ランダムタンパク質の設計としては、1)最終産物であるタンパク質のランダムネス、2)疎水度、電荷、大きさなどの性質、3)DNAの両鎖6frameで終止コドンのあらわれないこと、の3点について、コンピューターを用いて、最適なNTPの混合組成、その配列や長さを決定した。その設計に基づいて合成したランダム配列を含む遺伝子を大腸菌内で発現させ、約140アミノ酸残基から成るランダムタンパク質のライブラリーを作成した。その中から25個の人工タンパク質について、その溶解性を測定したところ5個が水溶性であり、他は不溶性であった。つまり、このライブラリー中の約20%の人工タンパク質は水溶性であると考えられ、天然の多くの酵素に共通の性質である水溶性は、それほど特殊な性質ではないことがわかった。次に、水溶性のもの5個と不溶性のもの5個についてその遺伝子の塩基配列を決定した。そして、そこから推定されるアミノ酸組成と溶解性との関係性を解析したところ、水溶性の人工タンパク質の疎水性の度合は、不溶性のものより低いことがわかった。
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