Project/Area Number |
07780653
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平田 たつみ 名古屋大学, 理学部, 助手 (80260587)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 嗅球 / 僧帽細胞 / 軸索伸長 / 培養 / マウス胚 / 栄養因子 |
Research Abstract |
嗅球は終脳の吻側端に位置する領域である。発生時に、嗅球の僧帽細胞はその軸索を終脳の尾側に向かって伸長し、終脳古皮質の神経細胞とシナプス連絡する。我々はこれまでの研究により、僧帽細胞の神経線維伸長を促進する2種類の分子がマウス胚の脳内に存在することを明らかにした。1つは終脳古皮質および新皮質の細胞膜に結合した分子であり、もう1つは脳の単一細胞培養を行った際に培養液中に放出される拡散性の因子である。今年度は、これらの分子の性質についてさらに解析を進め、以下の事実を明らかにした。 1.膜結合性分子も拡散性分子も培養脊髄神経節の神経線維伸長には作用を示さなかった。したがって、これらの分子の神経突起伸長作用が僧帽細胞に対して特異的である可能性が考えられる。 2.既知因子(NGF,BDNF,NT-3,b-FGF,IGF,EGF,SCF)の僧帽細胞の神経線維伸長に対する作用を検討したが、これらの因子は何らの作用も示さなかった。したがって、マウス胚の脳に存在した神経線維伸長活性を持つ分子がこれらの既知分子である可能性は否定された。 3.拡散性の分子に対してさらに解析を進めた結果、この分子がグリア細胞から分泌されていることを明らかにした。この分子は、中性条件では、陰イオン交換、陽イオン交換、ヘパリンいずれのカラムにも結合しなかった。この分子の分子量は10Kダルトン以下と予想され、凍結によりその神経線維伸長活性は容易に失活した。 4.膜結合性の神経線維伸長分子を、活性を維持したままで細胞膜から抽出することを試みたが、現在まで成功していない。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)