水晶体分化に関わる転写制御因子(Sox,Pax)の解析
Project/Area Number |
07780656
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蒲池 雄介 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (90263334)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 水晶体 / クリスタリン / 転写制御 / Sox遺伝子 / Pax-6遺伝子 |
Research Abstract |
HMGタンパク質SOX-2は、ニワトリδ-クリスタリン遺伝子のエンハンサーの水晶体特異的な活性化に必要な転写調節因子である。水晶体核抽出液中には、SOX-2と同じ結合特異性を持つタンパク質因子が存在することから、水晶体では、SOX-2の他にも複数のSox遺伝子が発現されていると考えられた。Sox-2をプローブにしてハイブリダイゼーションにより水晶体cDNAライブラリーをスクリーニングしたところ、新たにSox-1およびSox-3が単離された。水晶体核抽出液中に存在するSOXタンパク質との比較により、水晶体における主要なSOXはこの三分子種であることが分かった。Sox-1,-2,-3の水晶体形成における役割を調べるため、ニワトリ胚発生過程における発現をin situハイブリダイゼーションにより解析した。同時に、水晶体を含む眼の形成に必須の遺伝子Pax-6の発現も調べ、Soxの発現と比較した。水晶体形成過程においては、Sox-1,-2,-3ともに水晶体プラコードにおいて発現が観察された。水晶体が形成されたあとも、水晶体上皮および繊維の両方で発現がみられた。これに対して、Pax-6の発現は、水晶体プラコードを含むより広い範囲の頭部外胚葉で発現がされていた。したがって、Pax-6を発現している細胞の一部にSox遺伝子の発現が誘導され、その細胞が水晶体に分化するのではないかと考えられた。この様な発現パターンから、SOXがクリスタリン遺伝子の発現制御ばかりでなく、水晶体の誘導過程にも関わることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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