Project/Area Number |
07780663
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
柳 明 石巻専修大学, 理工学部, 講師 (00202367)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ゾウリムシ / 接合 / 有性生殖 / モノクローナル抗体 / 顕微注射法 / 核 |
Research Abstract |
ゾウリムシの有性生殖過程である接合過程の制御機構を明らかにするために、接合過程特異的に出現する抗原(CSN-1抗原)に対するモノクローナル抗体(CSN-1抗体)を作成した。この抗原は、接合している細胞の核に局在しているだけでなく、接合過程の進行に伴って出現したり消失したりすることが蛍光抗体法による形態学的観察から明らかになっている。 本研究においては、まず、CSN-1抗体を接合中のゾウリムシに顕微注射して何らかの機能阻害が引き起こされるかどうかを調べた。顕微注射には、ハイブリドーマの培養上清に含まれるCSN-1抗体をプロテインAカラムを用いて精製したものを使った。いくつかの時期の接合中の細胞にこのCSN-1抗体を注射し、その後の接合過程において核の変化に異常が現れるかどうかを検討したが、今までのところ顕著な異常は見つかっていない。今後も、注射するCSN-1抗体の量を変えるなどして、この抗体による機能阻害の検討を続けて行きたい。さらに、今までのところ成功していないが、CSN-1抗原を精製してその生化学的性質も調べたい。 他方で、接合中の細胞からmRNAを抽出して、そのcDNAを合成し、Differential Display法を行うことにより、接合過程特異的に発現する遺伝子を同定しようと試みたが、今までのところ、接合過程特異的に発現する遺伝子は捕らえられていない。 さらに、本題とは直接関係ないが、ゾウリムシにオートガミ-(オートガミ-を経た細胞はすべての遺伝子座がホモになる)を化学的に誘導する簡単な方法を開発した。この方法は、低い細胞密度に調整したゾウリムシをメチルセルロースで処理するだけで簡単かつ高率にオートガミ-を誘導できるので、遺伝学的な仕事に役立つと思われる。
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