非特殊視床大脳皮質投射系への自律神経性入力の形態解析
Project/Area Number |
07780672
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大竹 一嘉 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (10168966)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 視床正中核群 / 孤束核 / 自律神経系 / 軸索側枝 / 逆行性二重標識法 / ホメオスタシス / 行動 / ラット |
Research Abstract |
視床大脳皮質系の活動や睡眠覚醒周期の諸相における自律神経機能の適応に内臓性シグナルが影響を及ぼすことは従来から認識されており、視床の広汎投射系が内臓から新皮質および辺縁系前脳の広い範囲へ向かう経路上の中継点の役割を果たす可能性が示唆されてきていた。しかしながら、内臓性の求心性入力が視床非特殊核に達し大脳皮質の自発リズムに影響を及ぼす神経回路に関する形態学的基盤は確率されておらず、自律神経反射に関与する視床非特殊核および脳幹の個々のニューロン群間の神経連絡を系統的に調べた研究はほとんどない。また、延髄の中枢性自律神経ニューロンと前脳とを機能的に統合する神経回路を示唆するような軸索側枝の派生などの基本的な神経回路も明らかにされていない。本研究においては、自律神経系の主要中継核である延髄弧束核と非特殊視床皮質投射系の視床正中核とを統合する神経結合に焦点をあて、弧束核に投射しているニューロン群が軸索側枝を派生して視床正中核群にも投射しているのかを調べることを目的とした。実験にはSprague-Dawley系ラットを用い、抱水クロラールあるいはハロセン麻酔下に視床正中核と弧束核に2種類の逆行性蛍光トレーサーを注入した。適当な生存期間の後、凍結切片を作成、蛍光顕微鏡にて、標識ニューロンを全脳にわたって精査した。二重標識されたニューロンは、大脳皮質では島皮質および辺縁下皮質の第V層、皮質下前脳では外側中隔核、分界条床核、内側視索前核、扁桃体内側核・中心核、視床下部外側野の尾側部、乳頭体上核、視床下部室傍核小細胞部、中脳・橋においては中心灰白質、背側縫線核、中脳網様体、外背側被蓋核、外側・内側結合腕傍核、A5野、延髄では網様体腹外側部で観察された。これらの軸索側枝を派生するニューロン群は、睡眠覚醒周期の諸相や種々の行動発現における臓性反射の興奮性と視床皮質リズムの変化を統合・調整している可能性がある。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)