Project/Area Number |
07780674
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nerve anatomy/Neuropathology
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
浅本 憲 福井医科大学, 医学部, 助手 (80184159)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 頚部交感神経節 / 脊髄 / 分節的対応 / 形態学 / 電気刺激 / c-fos蛋白 / PHA-L / 順行性標識 |
Research Abstract |
申請者は、形態学的な解明が不十分である脊髄と頚部交感神経節の間の関係を、二つの方法を併用することによって解明することを目標としている。 一つの方法は、近年神経系においても種々の刺激に対して発現が確認されてきた初期癌遺伝子の一つ、c-fos遺伝子の産物であるc-fos蛋白を利用する方法である。c-fos蛋白は、ある神経細胞、あるいはその軸索を刺激すると、その軸索がシナプス結合している神経細胞において発現が見られるという特徴がある。そこで、頚部交感神経節に投射する側角細胞の軸索を含んでいる脊髄前根を電気刺激する。その結果、そこに含まれる節前ニューロンの軸索とシナプス結合している交感神経節細胞で、c-fos蛋白の発現が見られるはずである。申請者は、この刺激をT1-T3レベルにおいて行うことにより、脊髄と星状神経節の間には、頭尾軸に沿った分節的対応関係があるが、脊髄と上頚神経節との間にはそのような対応関係が見られないことを明らかにした。 もう一つの方法は、順行性神経標識物質のPHA-Lを少量脊髄の側角に注入し、ラベルされた軸索を調べる方法である。本研究で用いる方法は、脊髄前根切断術と、PHA-Lの微量注入を組み合わせるものであり、2-3本の節前ニューロンの軸索を標識することが可能である。申請者は、この方法を用いて、上頚神経節に投射する単一節前ニューロンの軸索の追跡に成功し、その軸索の星状神経節および上頚神経節内での展開様式を検討した。その結果、単一の節前ニューロンに支配される星状神経節細胞や上頚神経節細胞は、神経節内で一定のカラム様構造をとって配列している可能性が示唆された。 申請者は、以上の結果をまとめて、日本解剖学会第55回中部地方会(於:名古屋)、および第25会北米神経科学会(於:米国、サンディエゴ)で報告した。
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