Project/Area Number |
07780719
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
谷藤 学 福井大学, 工学部, 助教授 (60197530)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 光計測 / 蛍光エネルギー移動 / 視覚野 |
Research Abstract |
本研究では、単一神経細胞の興奮により引き起こされる大脳皮質視覚野における神経興奮伝播を可視化する試みを、新しい高感度の電位感受性色素を開発し用いることによって行った。従来用いられてきた電位感受性色素の膜電位感受性のメカニズムには2つの考え方がある。(1)細胞膜に取り込まれた色素が膜電位変化に応答してその配向を変化させることがひきがねとなって、色素が互いに結合するという考え方と、(2)膜電位の変化により引き起こされる色素分子内の電子分布状態の変化が蛍光波長のシフトを引き起こすという考え方である。本研究では、前者のメカニズムを持つと考えられる色素について、配向の変化の情報を蛍光エネルギー移動を利用することによって増幅することを試みた。膜内で配向を変化させる色素としてメロシアニン540を用い、この色素にエネルギーを与える蛍光色素としてフルオレセインを用いた。両者を適当な長さの炭化水素鎖でつなぎ、2つの色素間のエネルギー移動が両者の距離に依存するので、メロシアニンの配向の変化を蛍光エネルギー移動量としてとらえらえることが期待される。MolecularDynamicsの計算から2つの色素間の炭化水素鎖の最適な長さがn=7であることがわかったので、それに基づいて色素の合成を行った。 一方、ラット大脳皮質視覚野の脳切片の単一神経細胞をスライスパッチクランプ法によって補足し、電気刺激を与える技術を確立した。現在、開発した色素によって染色した脳切片を用いて実際の神経興奮伝播の検出を試みている。
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