Project/Area Number |
07780742
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
神経・脳内生理学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
畠 義郎 大阪大学, 医学部, 助手 (40212146)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 一次視覚野 / スライス標本 / 光学計測 / 電位感受性色素 / 皮質内神経結合 / NMDA受容体 / ラット |
Research Abstract |
大脳皮質の機能円柱(コラム)構造は様々な皮質領野において観察され、大脳皮質の基本的構造と考えられることから、そのような構造が形成されるメカニズムを解明することは脳の機能を理解する上で重要であると考えられる。一次視覚野での眼球優位性コラムの形成過程において、皮質内での横方向の興奮性及び抑制性相互作用が重要な役割を果たしている可能性が理論的研究により示唆されている。しかし、実際の皮質内においてどのような相互作用が機能しているか、とりわけその空間分布については未だ明らかでない。そこで本研究では、発達期の大脳皮質一次視覚野における横方向の皮質内相互作用の空間パターンを光学的記録法により明らかすることを試みた。発達期のラット大脳皮質視覚野よりスライス標本を作製する。スライス標本を電位感受性色素で染色した後、光学記録用カメラを装備した顕微鏡下に設置した通常のスライス標本用チャンバーに入れ、人工脳脊髄液で潅流する。皮質上の1点に電気刺激を与え、周囲に興奮が伝搬する様子を光学的計測法により観察する。本研究では皮質上の1点の活動が周囲にどのような興奮性の影響を及ぼすかを調べるために、皮質における主な抑制性伝達物質であるGABAのA型受容体拮抗薬ビククリンを潅流液中に加え、抑制性作用を遮断した。また、得られた興奮性の作用がどのような受容体を介するものであるかを調べるため、皮質における興奮性伝達物質グルタミン酸のNMDA型受容体拮抗薬であるAPVを潅流液中に加え、その影響を調べた。皮質VI層の電気刺激により、皮質表面に向かう垂直方向の興奮伝搬に引き続いて、II/III層およびV,VI層内を水平方向に伝わる成分が観察された。APV投与によって、電気刺激に対する興奮性反応の減弱が観察されたが、この効果は反応潜時の短い垂直方向の成分よりも、より遅れて出現する水平方向の成分においてより強く観察された。する水平方向の成分においてより強く観察された。
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