Project/Area Number |
07780771
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
斉藤 浩一 東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 教務職員 (00205668)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 採血 / 無痛 / 穿刺 / 自動 |
Research Abstract |
【はじめに】 蚊のように非常に細い針を用いることにより痛みがない採血が可能と考えられる。そこで外径200μmのステンレス管を市販の注射針と同様な形状に先端研磨した微細針を用いてウサギの後耳介部の細静脈に対して採血実験を行ったところ、約5分間で0.9mlの採血が可能であった。しかしながら皮膚穿刺の際に皮下の血管が変型して血管が針先から逃げてしまい、確実な穿刺は困難であった。そこで本研究では皮下の細い血管を確実に穿刺する方法の開発を目的に研究を行った。 【方法】 蚊は吸血針の他に一対のノコギリ状の針を交互に振動させて皮膚や血管の弾性を押さえながら穿刺しているといわれている。そこで蚊のノコギリ針の100倍程度の大きさの外径0.4mmのモデルを作製して皮膚に見立てた厚さ2mmのゴム製ファントムに穿刺し、このときの針に加わる荷重を測定してモデルと同径の市販の21G注射針と穿刺のしやすさの比較を行った。 【結果】 各針ごとに5回の測定を行った結果、21G注射針での最大穿刺力は1回目の0.82Nから5回目は1.51Nと測定を重ねるごとに増加し、平均は1.13±0.28Nであった。ノコギリ針では穿刺力の増加は見られず、針を振動させない場合は2.06±0.17N、振動させた場合は1.08±0.11Nとなり、針を振動させることで穿刺力が半減することが確認された。すなわち、皮膚や血管の弾性変型が押されられて確実な血管穿刺が行え、さらにスムーズに穿刺できることにより穿刺時の痛みが軽減されると期待される。しかしながら針を振動させないときの穿刺力は市販注射針の約2倍であり、針先端部の加工精度やノコギリの形状が穿刺力に大きく影響すると思われた。また皮膚の貫通時に穿刺荷重がピークを示すことから穿刺荷重波形を自動穿刺のためのフィードバック情報として利用可能なことが確認された。無痛で採血を行うためには針の微細化が必要であるが、現在のマイクロマシン技術により蚊と同程度の大きさのノコギリ針の加工や精密な針先端部の研磨が可能と思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)