Project/Area Number |
07801014
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
南 徹弘 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (40030043)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
待田 昌二 大阪大学, 人間科学部, 助手 (00222290)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 移動 / 歩行 / 乳幼児 / 自由遊び場面 / 二足移動 / 四足移動 / 物体口触 |
Research Abstract |
本研究においては、まず、1歳齢から3歳齢の乳幼児を主な対象として、移動・歩行・運動と関連する基本的行動が出生後のいつ頃からいかなる経過を経てみられるかを明らかにすることであった。ところが、観察可能な児は7カ月齢から16カ月齢までの児であったため、当初の予定の前半の年齢の児を観察対象とした。観察は、8mmVTR、および観察シートを用いて、自由遊び場面において各児につき10分間の記録・録画がなされた。行動観察は二足歩行を開始するまで、他の児や保母からのいかなる働きかけやを契機として這う行動が開始するか、この這う行動がいつ、どのようにして終了するか、この行動の終了によっていかなる行動がみられるか、などに焦点を絞って行なった。その結果、四足移動は8カ月齢からみられ、10、11カ月齢にピークを迎える。他方、10カ月齢から始まる二足移動が11カ月齢以後急速に増加し、12カ月齢では四足移動を凌駕し、移動の典型的な手段となる。16カ月齢では、四足歩行はほとんど見られなくなり、二足移動がほとんど唯一の移動型となり、他の動物とは異なるヒトの特徴が完成することが明らかとなった。次に、移動パターンの発達と関連して、玩具等の物体への口を用いたかかわりに注目した。それによると、物体口触は四足移動が開始される8、9カ月齢の頃にピークとなり、四足移動から二足移動へと変化する中で大きく減少し、16カ月齢の頃には観察時間の5%くらいしか発現しなくなった。しかし、物体口触の減少と移動パターンの変化がはたして相互に関連することであるかは今後慎重に検討することが必要である。本研究においては、選択された行動により個人差と性差の現れ方が異なることが明らかとなったが、さらに詳細な分析を行うことが必要であり、また保母や仲間とのかかわりや児の成長に関する資料をも収集しているが、個別の資料およびその関連性の分析についても、現在その方法を検討中である。
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