イオン性色素の2次超分極率の評価とそれらの極性結晶化
Project/Area Number |
07804042
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機能・物性・材料
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡田 修司 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (30250848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 八郎 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (50240651)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | イオン性色素 / スチルバゾリウム / ベンゼンスルホン酸 / 安息香酸 / アニオン / カチオン / ハイパーレイリー散乱 / 2次分子超分極率 |
Research Abstract |
これまで合成してきた置換スチルバゾリウム誘導体の2次分子超分極率(β)を、Nd:YAGレーザーを基本波とするハイパーレイリー散乱(HRS)法のよって評価した。その結果、同様な吸収端を有する中性有機化合物に比べ、3倍以上大きなβを持つことが明らかとなった。また、スチルバゾリウム誘導体の対アニオンとして用いてきたp-トルエンスルホン酸アニオンについても、そのβを評価したところ、吸収端が可視域にかかっていないにもかかわらず、典型的なドナー-アクセプター分子で、可視域に吸収端があるp-ニトロアニリンの2/3程度のβを有していることを明らかにした。このような化合物は、半導体レーザーの第2高調波発生(SHG)用材料として重要である。さらに、MOPACを用いた計算化学的なβの評価を、イオン性分子種と対応する中性分子種について比較検討した。スチルバゾリウムカオチン誘導体とニトロスチルベン誘導体、ベンゼンスルホン酸アニオン誘導体とベンゼンスルホン酸エステル誘導体、安息香酸アニオン誘導体と安息香酸エステル誘導体の比較では、ほとんどの場合において、イオン種の方が対応する中性種より大きなβを示すことが明らかとなり、イオン性色素では共役系の電荷が存在していることで、本質的に大きな分極構造をとり、その結果大きな非線形光学特性を示すということがわかった。また、可視域透明な化合物として、上述のアニオン種に加え、スチルバゾリウムの共役系を短くしたものとして捕えることもできるピリジニウムカチオン誘導体についても、HRS法およびMOPACによるβの評価を行なった。また、そのp-トルエンスルホン酸アニオンとの結晶のSHG活性についても調べた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)