Project/Area Number |
07806017
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食品科学・栄養科学
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
佐伯 茂 大阪市立大学, 生活科学部, 講師 (60211926)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | 骨粗鬆症 / カフェイン / 食品タンパク質 |
Research Abstract |
本研究の目的は、食品タンパク質に内在するカルシウム(Ca)代謝調節機構により、骨粗鬆症を予防するための基礎的知見を得ることにある。骨粗鬆症は、加齢や閉経に伴って万人に起こりうる疾病であり、わが国の骨粗鬆症患者数は既に400万人とも500万人とも言われ、骨粗鬆症を栄養学的に制御しようとする本研究の試みは、非常に重要である。 本研究では、ラットにカフェインを投与すると、消化管からのCa吸収の低下、尿中Ca排泄の増加、骨のCa含量と強度が低下することを見い出し、これを骨粗鬆症のモデル動物に用いた。ラットにカフェインを投与するという申請者の方法は、卵巣摘出手術を行う従来の方法に比べ、熟練を必要とせず誰でも簡単に、比較的短期間で骨粗鬆症を再現できる利点がある。一般に含硫アミノ酸含量が高い食品タンパク質ほど尿中Ca排泄が増加すると言われているが、本モデル動物を用いた実験では、食品タンパク質の種類により尿中Ca排泄量、Ca吸収率、骨強度は異なったが、これらのパロメータと含硫アミノ酸含量とには相関がなかった。更に、高タンパク質食では、尿中Ca排泄が増加すると言われているが、本モデル動物に高大豆タンパク質食を与えると、カフェインで誘導されたCa代謝変動(消化管からのCa吸収の低下、尿中Ca排泄の増加、、骨のCa含量と強度が低下)が阻止された。しかし、高カゼイン食では同様の効果は観察されなかった。上記の実験結果は、食品タンパク質が骨粗鬆症を抑制できる可能性と、含硫アミノ酸以外のアミノ酸、或いは特定の生理活性ペプチドがCa代謝調節を行っている可能性を示唆する。
|