BCR-ABLトランスジエニックマウスを用いた白血病の新しい治療に関する研究
Project/Area Number |
07807099
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 益広 新潟大学, 医療技術短期大学部, 教授 (90179531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 正 新潟大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30170161)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | P210BCR-ABL / transgenic mouse / CML / leukocytosis / thrombocytosis / splenomegaly |
Research Abstract |
MPSVのLTRのプロモーターとエンハンサーをもつP210BCR-ABLを、BDF1(BALB/c X DBA/2F1)どうしの交配で得られた受精卵の前核に注入し、レシピエントメスマウスの卵管に移植することにより、12匹のトランスジェニックマウスが得られた。尾より抽出したゲノムDNAのSouthern blot hybridization法による導入BCR-ABL遺伝子のコピー数の検討では、マウスによるばらつきがあり、1コピーから数十コピーとさまざまであった。12匹中3匹がそれぞれ生後90,94,103日で死亡し、そのうちの1匹は、死亡時末梢血白血球数63,000/μ1、血小板数86.0万/μ1と増加を認め、このマウスは導入されたBCR-ABLのコピー数が最大であった。白血球分画では、成熟顆粒球と単球が主体で、幼若細胞の出現はほとんど認められなかった。病理学的には、脾臓が226.6mgと腫大し、組織学的には正常の脾構造は破壊され、各成熟段階の顆粒球系細胞、赤芽球、および巨核球が認められた。他の2匹は、死亡時白血球数がそれぞれ500/μ1、800/μ1と減少し、また血小板数の減少もみられたが、病理学的に臓器への細胞浸潤等の異常は認められなかった。これらのトランスジエニックマウスにおける各臓器のP210bcr-ablmRNAの発現をRT-PCR法で検討したところ、いずれのマウスにおいてもほぼ各臓器で発現が認められたが、個体および臓器により、発現の程度に差異があった。しかし白血球および血小板増加と造血細胞の増生による脾腫を呈して死亡したマウスにおいては、各臓器ともBCR-ABLの発現が最も強く認められた。今回の検討では、1匹ではあるが、P210BCR-ABLトランスジエニックマウスよりCML様病態の発症がみられたことより、P210BCR-ABLのCML発症に対する直接的な関連性が強く示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)