炎症局所におけるケモカイン産生調節機序解明に関する研究
Project/Area Number |
07807200
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大内 和雄 東北大学, 薬学部, 教授 (20006357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 雅子 東北大学, 薬学部, 講師 (90182948)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | ケモカイン / 浸潤白血球 / LDNCF-2 / MIP-2 / protein kinase C / tyrosine kinase / cAMP-dependent protein kinase / glucocorticoid |
Research Abstract |
研究代表者らが確立したラットのアレルギー性炎症モデルを活用し、炎症局所に存在するケモカインの実態解明を行った。炎症局所に浸潤した白血球を培養すると、培養液中の好中球走化活性は経時的に上昇し、その活性本体について精製し、leukocyte-derived neutrophil chemotactic factor-2(LDNCF-2)と命名した。さらに、LDNCF-2のアミノ酸配列について解析したところ、LDNCF-2はmacrophage inflammatory protein-2(MIP-2)と同一蛋白質であることを明らかにした。また、浸潤白血球を培養すると、白血球中のMIP-2mRNAレベルが経時的に上昇することをPT-PCR法により明らかにした。これらの結果から、炎症局所に浸潤した白血球は炎症局所に浸潤するまでの過程あるいは炎症局所に浸潤した後に何らかの刺激を受けてMIP-2を産生するようになることを示唆した。そこで、浸潤白血球はどのような刺激を受けてMIP-2を産生するようになるのかについて明らかにするために、各種のprotein kinase阻害薬の作用について解析した。その結果、protein kinase C阻害薬あるいはtyrosine kinase阻害薬により、MIP-2の産生は著しく抑制され、cAMP-dependent protein kinase阻害薬によっては全く抑制されないことを明らかにした。したがって、炎症局所に浸潤した白血球はprotein kinase Cおよびtyrosine kinaseの活性化を受ける刺激により、MIP-2を産生するようになることを示唆した。また、強力な抗炎症作用を示すグルココルチコイドはMIP-2mRNAレベルを低下させてMIP-2の産生を抑制することを明らかにした。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)