Project/Area Number |
07832012
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
非線形科学
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
長島 弘幸 静岡大学, 理学部, 教授 (20015811)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | レスラ-振動子 / 反応拡散系 / うず巻パターン / リアプノフ数 |
Research Abstract |
カオス振動子を用いた振動形反応拡散系の計算機シミュレーションによる研究を行った。 振動子としては、典型的な微分方程式系のレスラ-モデルを用いた。系は二次元系である。この研究の主眼点として以下のことが挙げられる。 1 巨視的パターン、特にうず巻きパターンが形成可能か。 2 うず巻きパターンが形成された場合に、系はカオス状態であるか。すなわち、パターンとカオスは共存するか。 3 カオス状態は、系の大きさに依存するか。 これに対応する結果として、 1 うず巻きパターンは形成され、安定に存在し続けることが分かった。 2 またこの際に、系の最大リアプノフ数は正であることが観測され、パターンとカオスは共存することが確かめられた。 3 系の大きさを変化させた場合に、あるサイズの系においては、最大リアプノフ数がゼロとなることが判明した。 以下1、2、3の結果を補足する。 うず巻きパターンは、通常よく存在する一腕パターンのみならず、より複雑な二腕から四つ腕パターンまで安定に存在することが判明した。また、うず巻きパターンは互いの衝突に対して安定であることも分かった。最大リアプノフ数は、うず巻きパターンが形成されるような比較的大きな系の場合には、0.05程度であり、単体のレスラ-振動子の値0.072に比べて減少していることが分かった。 さらに系を小さくして行くと、リアプノフ数がゼロになる場合があるが、この現象は、この二次元系の中に生ずる周期的定在波と関係あり、系の大きさを調節することにより、振動状態を制御でき得ることが判明した。
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