リゾフォスファチヂルコリンによる内皮依存性過分極反応の抑制
Project/Area Number |
07833003
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
血管生物学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
由井 芳樹 京都大学, 医学研究科, 助手 (20158330)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | EDHF / 内膜由来過分極因子 / 内皮細胞 / 弛緩 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
[序]酸化LDLとLPCは一酸化窒素(Nitric Oxide, NO)を介する内膜依存性弛緩反応(EDR)を抑制することが知られている。近年、内膜由来過分極因子(EDHF)が知られるようになった。これはNO合成を抑制した状態でBradykininにより豚冠動脈が弛緩し過分極反応がおきる現象を惹起する因子をさしている。その本体については不明である。今年度の研究はLPCがEDHFを介する弛緩反応をも抑制するか否かを検討した。 [方法]EDHFの活性は豚冠動脈においてNNAで抑制できない弛緩反応を目安にした。更に平滑筋膜電位を微小電極法で測定し過分極反応を評価した。LPCは0〜20μmol/Lの濃度を検討した。又、アルブミンによりLPCを吸着し内膜機能がLPCにより障害されていないことを確認した。 [結果]LPCは0〜20μmol/Lの濃度依存性にBKによるEDHF弛緩反応を抑制した。又このLPCの作用はAIBLIMINによるLPCの吸着により完全に消失した。そして内膜機能は保全されていた。又、平滑筋細胞膜の膜電位は過分極反応と弛緩反応が平行することが判明した。LPCは弛緩反応と過分極反応の両者を抑制した。従ってLPCはNO以外にEDHFによる弛緩反応も抑制する事が明らかになった。これは粥状動脈硬化の新しい制御系と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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