スカベンジャー受容体と相互作用するアポリポ蛋白質の解析と動脈硬化抑止への試み
Project/Area Number |
07833006
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
血管生物学
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
土井 健史 大阪大学, 薬学部, 助教授 (00211409)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今西 武 大阪大学, 薬学部, 教授 (40028866)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | スカベンジャー受容体 / アポリポ蛋白質B100 / リガンド結合ドメイン / ペプチド / コラーゲン / 修飾LDL |
Research Abstract |
スカベンジャー受容体と相互作用可能なアポリポ蛋白質B100のアミノ酸配列を、リガンド結合ドメインの構造モデルより予想し、実際にリガンドの取り込みを阻害したペプチド2種(約40残基)について、リガンド結合阻害実験を行ない、これらはリガンドの結合を直接阻害することを明らかにした。このペプチド2種の中には、F-K-E/D-Lという共通の配列がみられ、約4500アミノ酸よりなるアポリポ蛋白質B100にこの配列がこの2ヵ所にしかみられないことより、これが受容体への結合に重要であることが示唆された。次にこれらペプチドを、この共通配列を含み長さを短くした分子(約20残基)について同様の活性を調べた結果、阻害活性はあるものの効果が弱くなることが判明した。以上の結果より、受容体への高親和的な結合には配列の他にある程度の長さが必要であることがわかった。 また、コラーゲン様配列中に存在するリガンド結合ドメインの3本鎖構造を、約25アミノ酸残基よりなるペプチドをN末端側で束ねることによって再現させ、この分子がアセチルLDLや核酸分子と相互作用することを明らかにした。さらに点変異を有する分子も作製し、これらが天然の受容体の点変異体と類似の活性を表わすことを示した。現在、この分子を固相表面に固定し、種々のリガンドとの相互作用を、それぞれに対する結合定数を求めることによって評価する試みを行なっている。 さらに、スカベンジャー受容体の遺伝子欠損マウスを用いた実験より、この受容体からの修飾LDLの取り込みを抑えても動脈硬化巣が形成され、この受容体を抑えるだけでは不十分であることが判明した。またこのマウスにおいては、生体防御機能が低下していたことより、この受容体の生体内における機能に新たな展開が見られることが予想された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)