微小共振器構造量子井戸を利用した間接遷移型光学遷移におけるフォノン放出過程の抑制
Project/Area Number |
07837003
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
極微細構造工学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
深津 晋 東京大学, 教養学部, 助教授 (60199164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 宏 東京大学, 教養学部, 助手 (30251325)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 間接遷移 / 自然放出 / SiGeブラッグ反射器 / 室温発光 / 高効率Si / SiO_2反射鏡 / 1ミクロン帯反射共振器 / 時間分解蛍光測定 / 微小共振器内量子井戸 |
Research Abstract |
本研究の目的は、間接遷移型物質に固有のフォノン放出過程を制御し、光学遷移を人為的に変更することである。このために高反射率鏡をもつ微小共振器構造を作製し、SiGe/Si歪量子井戸のような間接遷移物質発光活性層に自然放出制御理論を適用することを考えた。この原理に基づき、SiGe量子井戸を光子場振幅ゼロの位置に配置しフォノン放出抑制を検証することを目指した。本研究によって以下のような成果を得た。 1.高反射率鏡の形成 エピタキシャル成長を駆使してSiGeブラッグ反射器作製に成功し、1ミクロン帯において70%以上の反射率を40周期のSi/SiGe多層膜によって実現した。隘路事項として界面平坦性と、活性層の光学的特性の低下が課題として残された。この問題を解決すべく、埋込SiOx基板の屈折率ステップを積極的に利用した。この基板上への活性層導入によって反射率80%に達するファブリペロ-エタロンを実現し、活性層最適化によって室温発光の1ミクン帯光学変調に成功した。 2.微小共振器構造 1ミクロン帯反射共振器を伝達行列法によって設計し、SiGe/量子井戸/SiGe,SOI/SiGe共振器の作製に成功した。高効率Si/SiO_2反射鏡に関しては、結晶成長と熱処理によって可視域一波長尺度共振器の作製に成功し、自然放出制御への道を拓いた。 3.時間分解測定と素子化の検討 時間分解蛍光測定系を整備し、微小共振器内量子井戸の発光過程を詳しく調べた。その結果、共振器内位置に応じてフォノン介在遷移が非フォノン過程とは異なる寿命の温度変化を示す効果を新たに見いだし、光子場制御を肯定する結果を得た。これと並行して歴史的難問であったSiGe緩和膜における転位関与発光にメスを入れ、その発光起源を明らかにした。さらに応用にも着手し、SiGe共振器において電流注入による発光に成功し、素子化への確実な足がかりを得た。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)