Project/Area Number |
07837009
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
極微細構造工学
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤原 賢三 九州工業大学, 工学部・電気工学科, 教授 (90243980)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
|
Keywords | 半導体超格子 / 量子井戸 / 光伝導 / 光電流スペクトル / 光吸収スペクトル / 光生成キャリアー / 励起子 / 発光再結合 |
Research Abstract |
半導体超格子系の光電流スペクトル応答特性に対する励起子効果を明らかにすることを目的として、本研究ではGaAs/A1As超格子の光電流スペクトル及び発光励起スペクトルを電界強度の関数として測定し、以下の結果および結論が得られた。 1.励起子の発光再結合時間が十分に短いと考えられる、極低温(15K)における光電流スペクトルを、障壁層が異なる超格子試料について、電界強度の関数として測定した。その結果、予測どうり障壁層が厚い(ミニバンド幅が狭い)場合は、励起子共鳴光吸収波長で負の光電流スペクトルピーク(光電流強度の励起子発光再結合による凍結)が現れるのに対して、障壁層厚の減少につれて励起子の電界イオン化が容易になる結果、光電的スペクトル応答と純光学的励起スペクトル応答特性の差異が消失することが明らかになった。 2.極低温から室温までの光電流スペクトル強度絶対値を比較して評価した結果、低温では、競合する発光再結合過程による光生成キャリアーの消費により光電流強度の減少が起こるが、電界強度の増大(トンネリング確率の増大)に伴って、トンネル脱出時間が短くなるために光電流強度の回復(逆に、発光再結合過程は凍結される)が起こることが分かった。 3.強電界を印加したときの光電流強度の変化率を詳細に評価した結果、予想外の伝導帯サブバンド間の共鳴結合効果を新たに見い出し、別途新年度での研究続行を計画している。
|