Project/Area Number |
07839001
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
光生物学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小林 正美 筑波大学, 物質工学系, 講師 (70234846)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 好気性光合成細菌 / 好酸性バクテリア / 亜鉛置換バクテリオクロロフィル |
Research Abstract |
本研究では、光合成反応中心の分子機構を解明することを目的として、従来色素の分析がなされていなかった好酸性バクテリアの色素分析を行った。その結果、光合成を行っているとはみなされていなかった好酸性バクテリア中に、紅色細菌で光合成性を駆動するバクテリオクロロフィルa(BChl a)と非常によく似た色素が存在することを見出した。 この色素を単離・精製し分光学的特性を調べたところ、吸収スペクトルおよび蛍光スペクトルの形状はBChl aとほぼ同じであった。ただし、数nmほどQバンドが短波長シフトしていた。以上の結果より、環構造はBChl aとほぼ同じであると推定した。 次に、中心金属がMgであることを確認するためにMassおよびICP測定を行った。その結果、中心金属はMgではなく、亜鉛であることが判明した(Zn-BChl a) この好酸性バクテリアが光合成をするのか否かをフッラシュ法により検討したところ、初発光電荷分離を起こすことが明らかになった。 これまで光合成で機能するクロロフィルの中心金属はMgだと信じられてきたので、Mg以外の金属を有するクロロフィルでも光合成を行えるというこの発見は、光合成の世界に大きな衝撃を与えると予想される。今後、Zn-BChl aで駆動するこの反応中心の詳細な物理化学的特性を検討する予定である。
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