Project/Area Number |
07839016
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
光生物学
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
岩佐 達郎 姫路工業大学, 理学部, 助教授 (00133926)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 1995: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | G蛋白質 / 光情報伝達 / 視覚 / 無脊椎動物 / 発現組織特異性 / in situハイブリダイゼーション |
Research Abstract |
本研究では次の二つの問題にしぼって研究を行った。 1)我々がPCR法で見いだしたG蛋白質のどのクラスのG蛋白質が光受容したロドプシンと共役するのかを明らかにするために、タコの組織での各クラスのG蛋白質の発現をノーザンブロット解析によって調べた。その結果、GqクラスのG蛋白質が眼で大量に発現していることが示された。また、眼での他のクラスのG蛋白質の発現量と比較しても多い事がわかった。Gi、GsクラスのG蛋白質は調べた全ての組織においてほぼ同様の強度のシグナルを与えた。興味深いことにGoの発現は神経系に限られていて、無脊椎動物においてもGoが神経系で働いていることが示された。 2)これらのG蛋白質は一つの視細胞に共存しているのか、それとも、ある視細胞はある特定のクラスのG蛋白質のみを持っているのかを明らかにするために、in situハイブリダイゼーションや免疫組織学的方法で検討した。in situハイブリダイゼーションではGi、Goに由来するシグナルを得ることが出来なかった。これは発現量が少ないためであると思われる。Gqについては視細胞内節にシグナルが認められた。ロドプシンでも同様に視細胞内節にシグナルが認められた。高倍率での観察の結果、ほぼ全ての視細胞において両者が発現していることがわかった。免疫組織学的検討によってもほぼ同様の結果が得られた。 3)以上の結果、GqクラスのG蛋白質は眼特異的に大量に発現していること、ほぼ全ての視細胞で発現していることがわかり、光情報伝達に関与していることが示唆された。一方、それ以外のクラスのG蛋白質は発現に組織特異性が見られないこと、量的にも少ないことがわかった。全ての視細胞には大量のGqがあると思われるので、他のクラスのG蛋白質が視細胞中で光情報伝達に関与するには特異性を高めるような何らかの機構が必要であると思われる。生化学的手法からは複数のG蛋白質がロドプシンと共役出来ることが示されているので、今後はそれらのロドプシンとの相互作用がどのように調節されているのかを明らかにする必要がある。
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