民法解釈学における解釈方法に関する基礎的研究-判決文に現われた法的思考と解釈論との相互関係に関する実証的研究-
Project/Area Number |
07852007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil law
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
池田 清治 北海道大学, 法学部, 助教授 (20212772)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 法的思考 / 判決文 / 解釈論 / 時効 / 消滅時効 / 除斥期間 / 民法724条 |
Research Abstract |
1 判決文に現われた法的思考と解釈論とをつなぐ、具体的問題としては、消滅時効と除斥期間の関係という古典的な問題を選び、そのなかでも、民法724条後段の期間制限に関する裁判例も網羅的かつ集中的に、判決文の視点から検討した。その結果、 (1)右期間制限の性質、つまり、それを消滅時効と解するか、除斥期間と解するか、という点については、裁判例は相半ばしている(最判平成元年12月21日民集43巻12号2209頁は、これを除斥期間とするが、学説の批判が強い)。 (2)ところが、判決文の視点から見るとき、ほとんどの裁判例は、期間制限を理由に、実体的審理に立ち入ることなく、請求を棄却しており、これは右期間を消滅時効と解するか、除斥期間と解するかにかかわりがない。 (3)(2)の特徴は、通常の消滅時効では見られないものである(普通、裁判所は実体的審理を行った後、時効を持ち出す傾向にあることは、星野英一「時効に関する覚書」民法論集第4巻(昭和53年)167頁以下で実証されている)、 との検討結果が得られた。ここから、右期間制限の性質を直接導き出すなら、飛躍があるが、通常の消滅時効との扱いの違いは明確にできたので、次に除斥期間込められている趣旨の析出を通じて、右傾向を解釈論に活かすための手掛かりは十分得られた。 2 なお、かかる考察については、裁判官及び検事並びに弁護士との共同研究会である、札幌民事実務研究会において報告する機会を与えられ、724条の特徴はもとより、裁判実務での取り扱いや発想方法について多くの教示を得た。 3 今後も、判決文という実体のあるものを素材に、より考察領域を拡大し、法的思考の特質を検討していきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)