Project/Area Number |
07855005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
表面界面物性
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
野村 卓志 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (90172816)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 量子ドット構造 / ナノ構造 / GaAs / GaP / 分子線エピタキシ / ヘテロ成長 / 格子不整合 / Stranski-Krastanov成長 |
Research Abstract |
本研究の目的は、3.7%の格子不整合を持つGaAs/GaP(001)ヘテロ成長において、Stranski-Krastanov成長モードを用いた量子ドット形成過程を明らかにすることである。このために、分子線エピタキシ法を用いて成長を行い、基板であるGaPの表面構造の観察・制御、およびGaAsを成長したときの量子ドット構造形成過程を反射高速電子線回析(RHEED)および原子間力顕微鏡(AFM)によって調べた。 GaAs(001)表面の化学量論性と表面再構成構造が詳細に調べられているのに対し、GaP(001)表面の報告はあまりない。Ga過剰供給時の表面再構成構造をRHEEDで調べた結果、表面のGa被覆率が2原子層(以下ML)以下ではGaダイマーの存在を示す構造が観察されたが、それ以上の被覆率では過剰Gaが存在するにも関わらずPダイマーに対応する構造が見られた。同じIII-V族化合物ではあっても、GaP表面構造はGaAsとは異なることを示した。 また、GaP基板表面をAFMによって観察した結果、GaP層の成長後にラウエゾーンに沿ったストリークパターンが得られ、RHEEDでは平坦であると観察される表面においても、高さ2nmで50nm×200nmの【110】に伸びたコラゲーションが見られた。この基板上に550℃でGaAsを成長すると、成長厚さが3MLまではコラゲーションが強調された構造を持ち、構造の高さが6nm程度まで増加する。さらに成長を続け、厚さ6MLではコラゲーションの上に直径20nm程度の円形の島構造が形成された。一方、成長温度450℃では6ML成長しても島構造は形成されなかった。この試料を550℃でアニールすることにより550℃で成長した試料と同様の島構造が形成された。これらより、単に成長時の温度だけではなく、試料が経験した温度によって島構造形成が強く支配されることを示した。
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