動画像によるレーダ雨量情報の解析とこれを用いた降雨予測手法の確立
Project/Area Number |
07855064
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
水工水理学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
日比野 忠史 広島大学, 工学部, 助手 (50263736)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | レーダ情報 / 動画 / レーダ定数 / 雨域の移動パ-ターン / 短時間降雨予測 |
Research Abstract |
本研究ではレーダ雨量計の観測特性を把握し、レーダ雨量計の観測精度を向上させた。また、この降雨データ動画化し、降雨予測を行った。以下に本研究の成果を要約する。 (1)レーダ雨量計の観測特性 一降雨中、逐次レーダ定数を変化させなくても一定のレーダ定数を用いることによって実用的な精度を確保すること、レーダ定数は一雨毎用いる値を変える必要があるが、レーダ定数はランダムな値をとるのではなく、降雨のタイプによってその分布範囲は決まってくること、レーダ定数の値は平地と山地で異なる場合があることを明らかにした。 (2)動画から得られた降雨の特性 a)一雨中には数個の雨域が存在している。降雨量が多い場合には、先ず、数個の雨域(数10kmのスケール)群が移流していき、その後100kmスケールの雨域によって強い雨量がもたらされる場合が多い。 b)地形の影響を受ける雨域の成長及び移動パターンは大きく3つのパターンに分類される。 c)観測した全ての降雨において、降雨のタイプによらず降雨量の多い地域が集中する特性がある。 d)レーダ観測範囲内では個々の雨域の移動方向は一定で、かつ移動経路はほぼ直線である。 e)予測を行う数時間後までは雨域の移動速度及び面積の変化はほぼ一定であると考えることができる。 (3)降雨の短時間予測 a)動画像のみを用いた降雨の予測において以下の結果を得た。 (1)1時間後予測については、予測者は降雨強度を的確に予測していることが分かった。2時間後、3時間後予測については降雨強度についての予測は1時間後予測より精度が下がるが、雨域の成長・減衰は的確に判断することができる。 (2)降雨域の進行方向、速度によりレーダの情報範囲が狭い場合には予測が困難になる。 b)レーダ情報を用いて降雨を予測する場合、降雨強度及び累積降雨量の動画像、降雨強度の静止画像を同時に用いることによって精度の高い降雨予測を行うことができる。 c)レーダ雨量を累積し、動画にすることによって降雨が集中する地域を特定できることから、特定された地域の総降雨量を予測することが可能である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)