多成分イオン-複合荷電膜イオン素子系におけるイオン流制御
Project/Area Number |
07855081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural/Functional materials
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
比嘉 充 東京工業大学, 工学部, 助手 (30241251)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 多成分イオン / 複合荷電膜 / イオン素子 / イオン流制御 / 整流作用 |
Research Abstract |
本研究では多成分イオン-複合荷電膜イオン素子系におけるイオン流の解析を行うために複合荷電膜の各界面におけるDonnan平衡と各荷電層内の多成分イオンのNernst-Planck式を用いてこの系におけるイオン輸送のシミュレーションを行った。その結果、濃度差を駆動力とするモードでは、カチオン、アニオンの価数が各々1、-1である1-1型電解質系において、各荷電層の固定キャリヤ-密度が電解質濃度より十分高い条件で発生する膜電位の値及び符号が複合膜の正荷電層(P層)と負荷電層(N層)のPN結合方向に依存する現象がみられた。2-1型電解質系ではこの条件においてPN結合方向に依らず負の値を示すが、固定キャリヤ-密度が電解質溶液濃度の約1/10の値となる条件において発生電位にピークが生じた。またこの系においてはイオン流がPN結合の方向依存性を有し、イオンコンダクタンスで最大80%の差が生じた。これらのシミュレーション結果を確認するために、ポリビニルアルコールとポリスチレンスルホン酸Naまたはポリアリルアミンをブレンドして製膜し、N層とP層を張り合わせて種々のメンブレンダイオードを作製した。これらのイオン素子での膜電位及びイオン流を濃度差駆動系において測定した。その結果、シミュレーションで得られた結果と同様に膜電位において1-1型電解質系では発生膜電位がPN結合の方向依存性を有し、2-1型電解質系では膜電位のピークが観測された。またこの系では低濃度側にP層を向けた場合より高濃度側にこの層を向けた場合そのイオン流が60%も増加した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)