Project/Area Number |
07855103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
無機工業化学
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
川村 みどり 北見工業大学, 工学部, 助手 (70261401)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 低温合成 / カルコゲン化物 / チオ尿素 / 硫化ナトリウム / 二酸化セレン |
Research Abstract |
1.硫化銅インジウムの合成 いくつかの銅化合物(塩化銅(I,II)、硫酸銅、酢酸銅、酒石酸銅等)溶液と硫黄源となるチオ尿素及び硫化ナトリウム溶液を50℃,80℃で反応させた。また、エタノール中での反応や、塩化アンモニウムの添加の影響も調べた。金属濃度0.02-0.1moldm^<-3>の条件で行った。まず単一の金属塩を用いて、硫化物の生成難易度を調べ、単一の硫化物として沈殿しにくい系を調べた。塩化インジウム、塩化銅(II)混合水溶液に硫化ナトリウム溶液を反応(50℃)させた場合の生成物は、結晶構造は同定できなかったが、銅、インジウム、硫黄の各元素をEDXの結果から確認した。しかし同時に生成物にナトリウムも残留していることが判明した。今後は、これを除去する必要があると考えている。 2.セレン化銅インジウムの合成 塩化銅(I)及び硫酸銅と塩化インジウムの混合水溶液と、二酸化セレン水溶液を上と同様に反応させた。生成した粉体の結晶構造を調べた結果、硫酸銅を用いた場合は、アモルファスであったが、塩化銅(I)を用いた場合は、ブロードな回折線が多かったが、ζ-(Cu2Se)0.14(In2Se3)0.86として報告されているセレン化物との共通性も見られた。EDXの点分析で2種類の生成物中の各金属とセレンの比及び全金属とセレンの比を調べた結果、銅の含有量が平均的に少なかった事に加えて、分析点によるばらつきが大きかった。この結果から、試料の不均一性が明らかになり、混合物であると考えられる。全金属に対するセレンの比は全て1以上であったので、セレンの量については十分であることが確認された。従って、今後は単一相にするための工夫が必要であると考えている。
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