Project/Area Number |
07855112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
高分子構造・物性(含繊維)
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
居城 邦治 北海道大学, 電子科学研究所, 講師 (90221762)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 水晶発振子 / DNA / 蛍光顕微鏡 / 1分子観察 / 電気泳動 / 単分子膜 |
Research Abstract |
本研究では、DNAの分子量を測定する方法として、新たに水晶発振子と高感度蛍光顕微鏡を組み合わせたDNA1分子の電気泳動の超微量直接観察法を開発することを目的とした。今年度の実験では、高感度蛍光顕微鏡によるDNAの超微量直接観察法の確立と水晶発振子への電気泳動用電極の加工法の検討を行った。 1.カチオン性界面に固定化されたDNA分子の電気泳動を確認するために、ガラスを基板とした、くし形電極上に、カチオン性脂質ジオクタデシルジメチルアンモニウムブロマイドの気水界面単分子膜1層をラングミュアー-ブロジェット法により累積した。 2.1kbpから100kbpのDNAフラグメントの希薄水溶液から、修飾くし形電極上に静電相互作用によりDNAを固定化した。 3.固定化しDNA孤立分子を、蛍光色素YOYOで染色して、画像処理装置を組み合わせた高感度蛍光顕微鏡で観察した。さらに原子間力顕微鏡による観察も行った。 4.くし形電極に数ボルトから数十ボルトの静電圧を印可して、DNA分子の陽極への移動を観察した。水溶液の塩強度およびpHを種々変化させてもDNA分子の移動は観察されなかった。おそらく、単分子膜表面の4級アンモニウムとDNAのリン酸の結合が強すぎるためと考察される。そのためDNAの界面への結合を弱くする、例えば、単分子膜に非イオン性脂質を添加してカチオン密度を下げる、もしくは4級アンモニウム塩脂質の代わりに1級アミン脂質を使用する、ことが改善策として期待される。 5.水晶発振子上に、電気泳動用電極を金のスパッタリング法により作製を試みた。しかし、このために入手した水晶発振子基板の直径が、1.5cmと小さかったために電気泳動用電極の作製は困難であった。スパッタリング法による電極作製には直径は3cm以上必要であることがわかった。
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