Project/Area Number |
07857060
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
谷川 昇 鳥取大学, 医学部, 助手 (90227215)
|
Project Period (FY) |
1995
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1995: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 血管塞栓術 / 金属コイル |
Research Abstract |
2種類の異なった金属を組み合わせた新しい金属コイルの作成のための基礎実験を行った。まず、生体内での各種金属の有する固有の電位を調べるため以下の実験を行った。すなわち、生理食塩水内に下記の金属を浸し、生理食塩中で発生する個々の電位値を測定した。その結果はそれぞれ下記のごとくであった。タンタル:-0.81V,クロム:-0.41V、チタン:-0.37V、ステンレス鋼:-0.09V、銀:0.80V、白金:1.50V、コバルト:1.81Vであった。これらの値は各種金属が生理食塩中できわめて早期に測定できる電位であり、時間の経過とともに金属の表面に酸化被膜が形成され、電位は正の方向に傾き反応が低下する傾向にあることが判明した。これらの結果を参考にして新しい金属コイルの材質に最も適当な金属の組合せとして、クロムと白金、および、チタンと白金の組合せを選択した。すなわち、生体内でクロムと白金との組み合わせでは1.91V、チタンと白金との組合せでは1.87Vの電位を金属コイル自体が発生し、金属コイル自体がこれらの電位に応じた血栓の形成促進能を有する新しい金属コイルを作成したことになる。 次いで、これらの金属を組み合わせた新しい金属コイルを作成した。すなわち、直径0.05mmの白金線を用い、これらの線の全長にわたり線の半面に厚さ3μmのクロムを蒸着させた。ついでこの金属線を螺旋状に巻きあげ生体内留置用の金属コイルを作成した。今後はこれらの金属コイルを実験的に家兎の動脈内に留置し従来のステンレススチール製の金属コイルとの生体反応の違いを検討する予定である。
|