胃癌におけるストレス蛋白質(HSP70)の発現と腫瘍免疫の成立
Project/Area Number |
07857082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
木山 輝郎 日本医科大学, 医学部, 助手 (30246954)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ストレス蛋白質 / 熱ショック蛋白質 / 腫瘍内浸潤リンパ球 / 胃癌 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
HSP70はシャペロンとしての機能のほか,癌化に伴って細胞表面に発現し、内因性腫瘍抗原として腫瘍免疫における重要性が示唆されている。そこで、胃癌組織におけるHSP70の発現と局所免疫の成立について検討した。 当科にて根治度Aの胃切除術を施行された患者39例を対象とした。組織学的検索を行なった連続切片を用いて、腫瘍細胞におけるHSP70の発現とT細胞についてABC法にて免疫組織学的に検討した。1次抗体は既に作製した抗HSP70ポリクローナル抗体と抗T細胞モノクローナル抗体を用いた。 (1)HSP70は胃癌組織39例中22例(56%)に陽性であった。また,70才以上の高齢者に陽性率が高く、組織型では未分化型よりも分化型で陽性率が高かった。癌組織では染色性は不均一で腫瘍辺縁部に強く、主に細胞質と核に局在を認めた。非癌部粘膜では胃底腺の主細胞や壁細胞、被蓋粘膜の細胞質、細胞膜、核に局在を認めた。非癌部粘膜の71%に陽性であった。胃癌組織と非癌部粘膜におけるHSP70の相関はみられなかった。 (2)腫瘍内に浸潤したT細胞について検討した。腫瘍浸潤T細胞はHSP70発現による差がみられなかった。 胃癌組織および癌周囲の非癌部粘膜においてもHSP70が発現することを示した.腫瘍浸潤T細胞とHSP70との関連は明らかではなかったが、今後、HSP70陽性胃癌患者の血清中における抗HSP70自己抗体をWestern blotting法にて検索する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)