Research Abstract |
骨粗鬆症100例、変形性股関節症32例、急速破壊型股関節症21例、および整形外科的愁訴・治療歴の無い健常人53例を対象としてそれぞれの疾患群におけるvitamin Dレセプター(VDR)の制限酵素(Bsm-1)を用いたRFLPによる遺伝子型と疾患との関連性について検討した。cappillary PCR法にてVDR遺伝子のBsm I切断部位を含む825bpの領域を増幅し、Bsm Iにて処理してRFLPにより遺伝子型を判定、各疾患別に遺伝子型の頻度を比較した。また、骨粗鬆症79例、変形性股関節症31例、健常人27例を対象に骨塩定量を行い、骨塩量(BMD)の年齢補正値であるZ scoreと遺伝子型との関連性について検討した。 各遺伝子型の頻度は、骨粗鬆症群(bb:86%,Bb:9%,BB:5%)、変形性股関節症群(bb:84%,Bb:13%,BB:3%)、急速破壊型股関節症群(bb:86%,Bb:14%,BB:0%)、健常人群(bb:83%,Bb:7%,BB:2%)と各群間において、統計学的に有為差を認めなかった。 骨粗鬆症群のbbの平均Z scoreは、変形性股関節症および健常人群のbbと比較して有意に低値であった。骨粗鬆症群において遺伝子型別には、BBのZscoreがbbに比して有意に高値であった。しかしながら、他の疾患群においてはZ scoreは各遺伝子型間において有為差を認めなかった。
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