Project/Area Number |
07857100
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
大石 陽介 産業医科大学, 医学部, 助手 (60233029)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 神経圧迫 / グリオーシス / チロシンキナーゼ / RCR-1 |
Research Abstract |
神経圧迫障害の病体、特に神経再生を妨げるグリア細胞の増殖を理解するために、培養グリア細胞(ラット アストロサイトcell lime、RCR-1)の機械的圧迫に対する影響を分析した。細胞が培養されている密封したチャンバー内に一定量(0〜240mmHg)、一定時間(0〜60min.)ヘリウムを流入し、48時間後の細胞数および8時間後の^3H-Tdrの取り込みを計測した。その結果、機械的圧迫によりRCR-1の細胞増加およびDNA合成は有意に促進された。この圧迫は10分まで時間依存性で120mmHgまで容量依存性であった。この効果はチロシンキナーゼにより濃度依存的に抑制された。一方KN93、H7ならびにstaurosporineなどのPKG、PKA、PKC並びにCaMKのキナーゼインヒビターでは有意な抑制は認められなかった。圧迫が加えられた細胞のcAMPおよびIP3レベルの増加も認められなかった。また、stretch-activated channelのインヒビターであるGd^<3+>によっても抑制は認められなかった。従って、機械的圧迫-主にtransmural compressionであり、圧迫に伴うstretchではない-による細胞増殖には主にチロシンキナーゼが関与していることが示唆された。さらに圧迫が加えられた培養細胞の培養液を取り出し、圧迫が加えられていない培養細胞に加えると、圧迫60分後に取り出された培養液による反応をピークに細胞増殖並びにDNA合成が促進された。それゆえ、この圧迫による細胞増殖では、圧迫に伴いなんらかの物質が細胞により分泌され、それによりautocrineにその細胞自身が刺激され、細胞内では主にチロシンキナーゼが関与するpathwayで核内に情報が伝達され、DNA合成が生じ、細胞増殖が促進されたと判断した。同様の機械的圧迫や、圧迫に伴いRCR-1より分泌された物質が神経細胞にどのように関与するかについて現在研究をすすめている。
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