セレクチン発現とその加齢変化-矯正的歯の移動時において-
Project/Area Number |
07857152
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
割田 博之 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30262207)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1995: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 機械的刺激 / Adhesion / 白血球 / 血管内皮細胞 / 歯根膜 / 老齢 / Rolling |
Research Abstract |
近年、成人の矯正治療を行う機会が増加しているが、機械的刺激に対する成人歯根膜の応答が如何なるものか、ほとんど明らかにされていないのが現状である。そこで、機械的刺激に対する歯根膜の応答が、加齢によりどのように変化するのか、その指標として歯根膜微小循環における白血球と血管内皮細胞との相互作用に注目し、定量的に捉えることに着手した。 まず、歯根膜微小循環モデルとして、若齢ハムスターの頬袋を生体顕微鏡下で観察する系を用い、持続的な刺激と間欠的な刺激による違い、及び間欠的な刺激の強さによる違いが及ぼす白血球動態について検討した。これら一連の若齢ハムスターにおける白血球動態の結果をもとに、老齢ハムスターにおいて、持続的な刺激が及ぼす白血球動態を検討した。 その結果、若齢ハムスターにおいて、白血球と内皮細胞との最初の相互作用である、白血球の内皮細胞上の転がり及び粘着が観察された。また、持続的な刺激と比較して間欠的な刺激では、強い刺激であっても白血球の転がり及び粘着が少なかった。さらに、この白血球動態は、いずれの刺激においても、刺激除去後速やかに刺激前の状態にもどった。一方、老齢ハムスターにおいては、白血球の転がり及び粘着が少なかったが、刺激除去後の回復は遅れた。 以上の結果から、老齢の微小循環においては、機械的刺激に対して発現するセレクチンの量や種類が異なる可能性があることが示唆された。 なお、本研究の一部を、ヨーロッパ矯正学会(Bergen,Norway)、IADR(Singapore)、およびInternational Conference in Biological Mechanisms of Tooth Movement & Craniofacial Adaptation(Danvers,U.S.A.)にて発表した。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)