Project/Area Number |
07858006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
吉田 和人 静岡大学, 教育学部, 助教授 (80191576)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 卓球 / サービス / ボールの回転 / 予測 / ラケットの動き / 座標変換 / 視覚情報 |
Research Abstract |
本研究の目的は、卓球サービスについて、ラケットの動きと打ち出されるボールの回転に関する予測との関わりを検討することであった。 かつての日本代表選手1名を含む熟練者5名に対し、対戦者によって回転の予測が困難と考えている2種類のサービスを各20回行なうように指示した。サーバーのラケットの物理的運動については、ラケット裏面に電磁位置角度検出装置を装着することにより、ラケット中心点の3次元位置およびラケット面の向き(基準座標軸に対するオイラー角)の時系列変化から検討した。レシーバーからみたラケットの動きについては、レシーバーの視点位置にカメラを設定することにより、ビデオ映像として収録した。 ラケットの物理的運動については、卓球台に固定した基準座標系において、サービスの種類により異なるという特徴が、5名の被験者に共通してみられた。さらに、基準座標系におけるデータをレシーバーの視点位置に固定した座標系に変換すると、異なるサービス間におけるラケットの運動方向などが、多くの場合類似して観察された。収録されたビデオ映像を用いて、各被験者が行なった他の4名のサービスに対する回転予測については、卓球台を挟んでサーバーに対峙した場合と比べ、その正確性が低下する傾向がみられた。この原因に関しては、レシ-ブ直前のボールの状態を今回のビデオ映像からは観察できないことがインタビュー調査で主に指摘された。視覚情報による瞬時の運動の制御を示すこの指摘を、これまでの運動制御理論に基づいて十分説明することは不可能であるが、様々なスポーツにおいて、今回と同様な指摘が多くみられることも事実である。今後、卓球の回転予測に関する実験的検討を、従来の運動制御理論の再検討を行ないながら継続していく計画である。
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