Research Abstract |
本研究では、以下のような研究成果を得ることができた。 1.作図ツールを使った数学的探究過程において基本的なものとして,変形,軌跡(対象の運動の記録),軌跡(条件を満たす点の集合)を取り上げ,それらを核として生成される様々な活動を同定した。 2.数学的探究を実現するための1・2時間構成の授業を設計・実施するためのノウハウを明らかにした。また,研究授業を12回行い,その成果をまとめた。 3.数学的探究を実現するための5・6時間構成の授業を1回行い,単元構成のノウハウを検討するための資料を作成した。 4.ソフト(Geometric Constructor)をver.4.9Cまで改良した。その結果,条件を満たす点の集合としての軌跡の機能が格段に使いやすくなった。 5.数学的探究記録の記述と分析をインターネット上で公開し,授業化するための基礎的な作業とその試行を行った。(http://www.auemath.aichi-edu.ac.jp/teacher/iijima/) 6.特にカリキュラム研究の蓄積のためには,多くの学校環境での多数の実験授業が必要であることが明確になった。そのためには,これまでの研究成果の公開だけでなく,インターラクティブな研究の交流を進めるための環境作りが不可欠であり,インターネットはそのための重要かつ有力な手段になることが分かった。 研究協力機関:川崎市総合教育センター,島根県立松江教育センター。研究協力校:愛知教育大学附属名古屋中,豊田市立石野中,刈谷市立雁が音中,富士松中,川崎市立白山中,長沢中,南生田中,橘中,稲田中,島根県大社町立大社中,鳥取県若桜町立若桜中,新潟県松代中など。
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