色彩調和論に基づく画像メディアからの感性情報抽出の基礎研究
Project/Area Number |
07858045
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent informatics
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
堀田 裕弘 富山大学, 工学部, 講師 (80209303)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 感性情報処理 / 色彩調和 / ムーン・スペンサの色彩調和論 / 色彩感性 / SD法 / PCCS / マンセル色空間 / 画像メディア |
Research Abstract |
本研究における具体的な研究内容は、以下の通りである。 1)一般画像を取り扱う前段階として、大きさと構造の影響を排除した2種類の色彩のみが異なる図形を組み合わせた正方形を刺激材料として取り扱った。2色で構成された図形の色の上下左右の入れ替え、図形の回転による色エッジの方向性に対する色彩感性情報の影響を主観評価実験を調査した。その結果、2色で構成された図形の色の上下左右の入れ替え、図形の回転による色エッジの方向性に対して色彩感性情報は影響が少ないことが明らかとなった。これにより、以後の評価実験では、2色の位置関係の影響を排除して行うことができる。(研究発表1) 2)次に、上の結果を踏まえて色彩刺激として2色の半円を用い、円図形を刺激材料として評価実験を行った。これは、円図形を構成する2色と色彩感性情報との対応関係を解明するためである。色刺激材料は、PCCS(日本色彩研究所配色体系)の代表201色から、なるべく全色を均等に使って作られた2色対の中から、色差の異なる63対ををランダムに選定した。評価実験は、意味の異なる15種類の形容詞対を用いて、色刺激を定量的に評価するSD法を用いた。この結果を因子分析し、2色の配色問題における色彩感性情報に関連する因子を抽出した。その結果、4種類の色彩感性情報に関連する因子が抽出された。よって、この結果を用いることにより、6つの物理的な色彩情報(2色それぞれのマンセル値)を4つの色彩感性情報に関連する因子の値に変換する色彩感性空間を構築することができる。この4種類の色彩感性空間構成因子は、過去の類似した研究結果と同様な結果が得られている。また、この6次元空間である色彩感性空間について、2色のマンセル値の明度と彩度を固定し、2つの色相の関数として各因子をグラフ化すると、我々の色彩感覚と一致していることが確認され、部分的ではあるが色彩感性空間の妥当性が明らかとなった。(研究発表2〜4) 3)過去の色彩調和の研究によると、2色配色問題においては4つの色彩感情因子の存在が確認されており、これらの3因子については、その2色のマンセル値から3因子の値への変換式が提案されている。(色彩科学ハンドブックより)残り1つの色彩感情因子は、暖かさの因子である。これは、ムーン・スペンサの色彩調和論により、定性的な言葉として表現されているが、画像メディアからの感性情報抽出を行うためには、定量化する推定式の開発が必要である。そこで、上記2)の色刺激材料の単色について、暖かさの因子の値を推定する方法を確立するために評価実験を行った。(研究発表5,6)
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)