酵母を用いた生体内無機ポリリン酸の生理学的機能解析-特にストレス防御との関連性について-
Project/Area Number |
07858078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柴 肇一 北海道大学, 工学部, 助教授 (60241303)
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Project Period (FY) |
1995
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1995)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1995: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 生体内ポリリン酸 / 酸化的ストレス / ストレス応答 / カタラーゼ / 過酸化水素 / 大腸菌 |
Research Abstract |
1.酵母におけるポリリン酸合成遺伝子をクローニングする方法として、大腸菌のポリリン酸合成能を欠損した株が過酸化水素高感受性になることを利用して、酵母のポリリン酸合成遺伝子が大腸菌ポリリン酸欠損株の表現型を相補することによるスクリーニングを行うこととした。その一段階として大腸菌のポリリン酸欠損株の性質をより詳しく解析することが必要となり、種々の実験を行った結果、以下に述べる結果を得ることができた。 (1)細胞内のポリリン酸濃度を極度に低下させた状態では、菌の生育が強く抑制され、過酸化水素や熱ショックに高感受性になります。この状態では、katE遺伝子にコードされるカタラーゼの活性が著しく低下し、このことが過酸化水素高感受性を示す原因の一つになっている (2)katE::lacZ転写融合遺伝子を用いた実験から、ポリリン酸はkatE遺伝子の転写の促進に必要であることがわかった。 (3)katE遺伝子の転写は、増殖相の定常期で特異的に働くRNA polymeraseのシグマ因子であるσ38(RpoS)に依存している。細胞内ポリリン酸濃度の低い状態では、rpoS自身の発現も低下していた。 以上の結果に基ずいて、rpoSの発現をモニターすることにより、酵母のポリリン酸合成遺伝子をクローニングすることも可能であることがわかった。今後は実際にクローニングを試みる予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)