Project/Area Number |
07J00552
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
寺島 崇 Nara Institute of Science and Technology, 物質創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2007)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | π共役 / イミダゾリウム / スイッチング / 蛍光 / 3重結合 / アリーレンエチニレン / イミダゾール |
Research Abstract |
本研究は、近年イオン液体の構成ユニットとして注目されているイミダゾリウム基をπ共役骨格中に導入した分子を合成し、それを利用したπ共役構造のスイッチングを目的として行った。3年計画の初年度に当たる本年度は2種類の分子を合成し、それぞれ以下のような成果を得た。 (1)イミダゾリル基導入アリールエチニレン型π共役分子を合成し、中性のイミダゾール状態とカチオン化したイミダゾリウム状態とで芳香環同士の分子内コンホメーションが変化することを明らかにした。すなわち中性状態では共平面構造が最も安定であるが、カチオン化することでねじれ構造が安定化することを見出した。また、これに伴ってπ共役構造も変化しており、さらにプロトン化、脱プロトン化によってこれを可逆的に制御できることを明らかにした。 (2)3重結合を含まないイミダゾリルーチオフェン連結モノマーと、これを電解重合することで得られるポリマーを合成した。それぞれの中性状態とカチオン化状態での吸収スペクトルを測定したところ、モノマーでは短波長シフトが見られたが、ポリマーではほとんど変化が見られなかった。これにより、ポリマーとモノマーではπ電子の非局在化の程度が異なることから、カチオン化による非局在化電子系の摂動の程度も変化することを明らかにした。 以上のように本研究ではイミダゾリウム基を導入したπ共役スイッチング分子を創成し、そのスイッチング機構を明らかにした。
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