例外群とアノマラスU(1)を用いた超対称性大統一理論の宇宙論的側面の研究
Project/Area Number |
07J02309
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長尾 桂子 Nagoya University, 理学研究科, 特別研究員(DC1) (90707986)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ダークマター / バリオン数 / 超対称性理論 / 大統一理論 / アノマラスU(1)対称性 / ループ補正 / ニュートラリーノ / アフレックダイン機構 / バリオン数生成 / LHC / 超対称性 |
Research Abstract |
WIMP(weakly interacting massive particle)は、ダークマターの候補となりうる粒子である。WIMPの残存量を計算し、観測されているダークマターの残存量と一致するパラメータを探すことは、標準模型を超えた物理を検証する上でよく行われるチェックの1つである。WIMPの残存量を計算する際には、その対消滅散乱断面積を計算することが日知用になる。私は共同研究者とともに、対消滅散乱断面積に対する1ループ補正のうち大きな補正を与えると期待される過程について、ツリーの散乱断面積に対する補正の形で定式化した。また、残存量計算に実際に必要なのは、対消滅散乱断面積の熱平均なので、熱平均をとった量についても、ツリーレベルの計算量に対する補正を定式化した。これまでに、ツリーレベルの量に対する補正として計算することで、個々の1ループダイアグラムを計算することなく、大きくなりうるループ補正の効果を残存量計算に含めることができるようになった。研究結果の具体的な応用例として、超対称性模型のニュートラリーノダークマターの残存量に関する補正を計算した。ループ補正の効果は、ツリーレベルの断面積のせいぜい数%程度と、期待されたほど大きくはならなかったが、これは大きくなりうると期待された過程がニュートラリーノの要素の混合を通してしか起こらないためである。 アノマラスU(1)超対称性大統一理論の枠内での、宇宙のバリオンとダークマターの同時生成シナリオについても研究を進めたが、これまで考えてきた模型では、モジュライが崩壊時に宇宙の主成分になるため、その後の宇宙史に問題を残すという問題があることが明らかになった。アノマラスU(1)対称性を課した場合は、この問題が起きやすい傾向があるため、同時生成シナリオの完成にはまだ時間がかかる見込みである。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)