Project/Area Number |
07J03786
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小森 英之 Tokyo Medical and Dental University, 疾患遺伝子実験センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2008)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2008: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | E2F / pRb / 細胞周期 |
Research Abstract |
転写因子E2Fは細胞周期進行に必要な遺伝子発現を誘導し、細胞増殖を制御している。しかし、E2Fは正常な増殖時にはp14^<ARF>遺伝子を発現誘導せず、癌化に伴う異常な細胞増殖時にp14^<ARF>遺伝子を発現誘導する。また、この制御には、p14^<ARF>プロモーター上に存在する特殊なE2F結合配列(EREA)が必要である。このEREAは細胞周期依存的にE2Fが結合する配列とは異なる。これらの結果から細胞は正常な細胞増殖時のE2F活性とpRbの機能不全による異常な細胞増殖時のE2F活性との違いをEREAの活性化によって区別できる。本年度の研究において、申請者はE2Fが正常な増殖時には癌抑制遺伝子p27^<kip1>を発現誘導せず、癌化に伴う異常な細胞増殖時にp27^<kip1>遺伝子を発現誘導する事を明らかにした。申請者は、E2Fによるp27^<kip1>遺伝子の発現制御機構はp14^<ARF>遺伝子と同様の制御であると仮説を立て、その分子機構の解析を行った。その結果、p27^<kip1>プロモーター上に存在するE2F結合配列(EREK)を同定し、E2F1が直接その配列に結合する事を明らかにした。さらにEREK配列とEREA配列を比較した。EREK配列はEREAと類似しておらず、むしろ、典型的なE2F結合配列に類似した配列だった。これらの結果から、E2Fに対するp27^<kip1>プロモーターの反応性は、p14^<ARF>プロモーターと同様だが、その分子機構は異なることが解った。二つの癌抑制遺伝子がpRbの機能不全による異常な細胞増殖時のE2F活性を感知することから、E2F活性の変化を感知するメカニズムは重要な癌抑制機構である事が推測できる。これらのメカニズムの詳細を明らかにする事は、将来、癌細胞を特異的に感知し、治療に結びつける方法の基礎になると期待できる。
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