Project/Area Number |
07J06769
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
庄嶋 貴之 Kyoto University, ウイルス研究所, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ガンマレトロウイルス / ブタ内在性レトロウイルス / コアラレトロウイルス / ネコ白血病ウイルス / 受容体 / 異種移植 / コアラ内在性レトロウイルス / ブタ内在性レトロウィルス |
Research Abstract |
ブタ内在性レトロウイルス(PERV)の受容体同定に関して、申請書の通りパンニング法による検索を行ったが、有力な候補を得ることができなかった。これについて、同法による受容体同定効率(特にエンベロープ蛋白質(Env)の培養用ディッシュへの固着)の改善のため、PERVのEnvに対するモノクローナル抗体を作製した。今後、この抗体を用いたパンニング法による受容体同定が期待される。一方、PERVと非常に近縁であり、内在化機構、種間伝播メカニズム、及び病原性解析について非常に有用なモデルと考えられるコアラ内在性レトロウイルス(KoRV)について、4つのサブタイプ(A~D)を新規に分離:同定し、それらについての宿主細胞域の評価を行った。このうち、KoRVサブタイプBにおいて、末端反復配列(LTR)のU3領域に縦列反復配列が存在することを明らかにし、この反復配列により、LTRの転写活性および、ウイルスの自己増殖能が増加することを示した。加えて、LTRの縦列反復配列は、有胎盤類細胞よりも有袋類細胞で高い転写活性を有しており、さらに、骨髄系細胞への細胞指向性にも関与していることを明らかにした。また、転写活性化に必要となる宿主因子(Mzf-1)の同定も行った。上記に加えて、内在性ネコ白血病ウイルス(FeLV)由来の可溶性Envがネコ血清中にあることを証明した。さらに、この可溶性Envが外来性ウイルスであるFeLVサブタイプBの感染を阻害する一方で、Tリンパ球指向性FeLVの感染を促進することを明らかにした。さらに、内在性FeLV由来蛋白質がネコ属動物の血清中に共通して存在することを明らかにした。内在性レトロウイルスの持つ病原性解析(KoRV)と内在性レトロウイルスと外来性レトロウイルスの相互作用の解析(FeLV)から得られた知見は、PERV制御を目指す本研究において非常に重要なものであると言える。
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