Project/Area Number |
07J07267
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
風間 卓仁 The University of Tokyo, 地震研究所/大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2009: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2008: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2007: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 重力観測 / 火山噴火予知 / 地下水流動 / 胆沢扇状地 / 浅間山 / 桜島 / 数値シミュレーション / マグマ移動 / 地下水 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は、絶対重力計を用いて高精度な火山活動モニタリングを実現することである。また、重力観測データに含まれる地下水流動起源の擾乱(以下、地下水擾乱と呼ぶ)を補正するために、地下水流動の数値シミュレーションを実施することも本研究の目的の1つである。 平成21年度には、これまで収録した重力および地下水データを整理し、重力変化のメカニズムを明らかにした。まず胆沢扇状地では、空間1次元の地下水流動シミュレーションを実施することにより、扇状地上で観測した地下水擾乱(最大振幅:10マイクロガル)を1マイクロガル以内の精度で再現することに成功した。また、火山静穏期の浅間山で観測した地下水擾乱(最大振幅:25マイクロガル)についても、空間3次元の地下水流動シミュレーションによって、3マイクロガル以内の精度で再現できることが分かった。以上のことから、本研究の地下水シミュレーション法は地下水擾乱を精度良く再現することができ、重力観測データの地下水擾乱補正にも有効であることが分かった。 さらに本研究では、噴火活発期の浅間山および桜島で観測された重力変化に地下水擾乱補正を施した(すなわち、地下水シミュレーションで計算された地下水擾乱予測値を重力観測値から差し引いた)。その結果、浅間山では5マイクロガル、桜島では10マイクロガルの重力変化を抽出することに成功した。この重力変化は、火山噴火時に減少傾向であり、他の火山学的データ(傾斜変化・火山ガス放出量等)とも高い相関を示していることから、抽出された重力変化は重力観測点近傍のマグマ移動によるものと考えられる。 以上のように、本研究は火山地域で観測した重力変化に地下水擾乱補正を施し、マグマ移動起源の重力変化の把握に成功した。本研究の手法を活用すれば、火山内部のマグマ移動プロセスをリアルタイムに理解し、火山活動の理解につなげることができると考えられる。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)